「退職したはいいけど、次に何をすればいいのか全然わからない…」
退職した直後は「やっと辞められた」という解放感と同時に、「保険どうする?」「年金は?」「確定申告って必要?」という不安が一気に押し寄せてきます。
手続きの期限を過ぎると給付金が受け取れなくなったり・保険料が未払いになったりと、後々困る事態になりかねません。
この記事では、退職後にやるべきことを時系列で完全リスト化しました。
順番通りに進めれば、手続き漏れなく退職後の生活をスタートできます。
- 退職後すぐ(1週間以内)にやること
- 退職後2週間以内にやること(保険・年金・ハローワーク)
- 退職後1ヶ月以内にやること(確定申告・転職活動)
- 退職後にもらえるお金の一覧
- 「次のキャリア」を考えるタイミングと方法
退職後にやること|全体スケジュール
まず全体の流れを把握しましょう。
| タイミング | やること | 期限・備考 |
|---|---|---|
| 退職直後〜1週間 | 会社からの書類受け取り確認 | 離職票が届くまで2週間程度 |
| 退職直後〜1週間 | 健康保険の切り替え手続き | 退職翌日から14日以内 |
| 退職直後〜1週間 | 国民年金への切り替え手続き | 退職翌日から14日以内 |
| 2週間以内 | ハローワークで失業給付の手続き | 離職票が届いてから |
| 1ヶ月以内 | 住民税の支払い確認 | 退職後は自分で納付 |
| 翌年2〜3月 | 確定申告 | 年の途中で退職した場合 |
| 随時 | 転職活動・スキルアップ | 心身の回復後に開始 |
STEP 1|退職直後にまずやること
①会社から受け取る書類を確認する
退職後、会社から以下の書類が郵送されます。
届いているか確認し、不足があれば会社に請求しましょう。
退職後に会社からもらう書類チェックリスト
- 離職票(ハローワークで失業給付の手続きに必須)
- 源泉徴収票(確定申告・年末調整で必要)
- 雇用保険被保険者証(次の会社に提出が必要)
- 健康保険資格喪失証明書(国民健康保険への切り替えに必要)
- 年金手帳(まだ手元にない場合)
退職後2週間経っても届かない場合は、会社の総務・人事に催促しましょう。
それでも届かない場合は、ハローワークや社会保険事務所に相談することで代替対応が可能です。
②健康保険を切り替える(退職翌日から14日以内)
会社を辞めると、翌日から健康保険の資格を失います。
無保険状態にならないよう、すぐに手続きが必要です。
選択肢は3つあります。
| 選択肢 | 内容 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 任意継続 | 退職前の健康保険を最大2年間継続 | 退職前の保険料が安かった人 |
| 国民健康保険 | 市区町村の保険に加入 | 収入が少なくなる見込みの人 |
| 家族の扶養に入る | 配偶者・親の健康保険の扶養に入る | 年収130万円未満の見込みの人 |
手続き先:
- 任意継続 → 退職前に加入していた健康保険組合(退職後20日以内)
- 国民健康保険 → 住んでいる市区町村の窓口(退職後14日以内)
- 扶養に入る → 扶養者の勤務先に申請
どれが得かは前職の給与・退職後の見込み収入によって変わります。
保険料の比較は各窓口で試算してもらえます。
③国民年金に切り替える(退職翌日から14日以内)
会社員のときは「厚生年金」に加入していましたが、退職後は「国民年金」への切り替えが必要です。
- 手続き先:住んでいる市区町村の窓口
- 必要なもの:年金手帳または基礎年金番号通知書・離職票または退職証明書
保険料が払えない場合は「猶予・免除制度」を使う
失業・退職を理由に、国民年金保険料の支払いを猶予または免除してもらえる制度があります。
申請すれば年金受給資格は維持されます。
「払えないから放置」ではなく、必ず申請しましょう。
STEP 2|退職後2週間以内にやること
④ハローワークで失業給付(雇用保険)の手続き
離職票が届いたら、できるだけ早くハローワークへ行きましょう。
失業給付は手続きをしないと一切もらえません。
また、手続きをした日から待機期間がスタートするため、1日でも早く手続きした方が受給開始が早くなります。
失業給付の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受給条件 | 離職前2年間に雇用保険加入期間が通算12ヶ月以上 |
| 給付額 | 退職前6ヶ月の平均賃金の約50〜80% |
| 給付日数 | 勤続年数・年齢・退職理由によって異なる |
| 待機期間 | 自己都合退職:2ヶ月(特定受給資格者は7日のみ) |
自己都合退職の場合:手続きから2ヶ月の給付制限期間があります。その間は受給できません。
特定理由離職者(パワハラ・体調不良・会社都合など)の場合:給付制限なし(7日の待機期間のみ)で受給開始できます。
ハローワークに持参するもの
- 離職票(1・2)
- 雇用保険被保険者証
- マイナンバーカード(または通知カード+身分証)
- 写真2枚(3cm×2.5cm)
- 本人名義の銀行口座通帳
- 印鑑
⑤住民税の納付方法を確認する
会社員のときは給与から自動的に天引きされていた住民税ですが、退職後は自分で納付する「普通徴収」に切り替わります。
退職後しばらくすると、市区町村から住民税の納付書が自宅に届きます。
金額が意外と高く(数十万円になることも)、驚く方が多いので事前に把握しておきましょう。
退職月によっては一括徴収される場合もあります(最後の給与から残りの住民税が全額引かれるケース)。
給与明細を確認しておきましょう。
STEP 3|退職後1ヶ月以内にやること
⑥転職先・キャリアの方向性を考える
手続きが一段落したら、次のキャリアについて考え始めましょう。
ただし、精神的・体調的な回復が最優先です。無理に急ぐ必要はありません。
キャリアの選択肢は大きく3つです。
退職後のキャリア選択肢
①すぐに転職活動を始める
心身の余裕があり、転職先のイメージが明確な場合。在職中に活動できなかった分、じっくり選べるチャンスです。
②スキルアップしてから転職する
「今のスキルでは希望の仕事に転職できない」と感じている場合。Webデザイン・プログラミング・マーケティングなど、需要の高いスキルを学んでから転職する方法です。
③しばらく休んでから考える
心身が疲弊していて、すぐに動けない状態の場合。失業給付を受けながら休養し、体力・気力が回復してから行動します。焦って転職を急ぐより、回復してから動く方が長期的に良い結果になることが多いです。
⑦スキルアップを検討する(特に20〜30代)
「転職はしたいけど、今の自分のスキルでは思うような仕事に就けない」と感じている方には、退職後の時間を使ったスキルアップが有効な選択肢です。
特に需要が高く、未経験からでも転職しやすいのがWebデザインやWebマーケティングの分野です。
Webスキルが選ばれる理由
- 未経験でも3〜6ヶ月で転職できるレベルに到達できる
- フリーランス・リモートワークなど働き方の選択肢が広がる
- 需要が年々拡大しており、将来性が高い
- スクールによっては受講料の一部が給付金で賄える(専門実践教育訓練給付金)
Webデザインスクールの選び方や、実際に転職に強いスクールについてはこちらで詳しく紹介しています。


退職後にもらえるお金の一覧
退職後に受け取れる給付金・補助金をまとめました。
申請しないともらえないものがほとんどです。
| 給付金・制度 | 内容 | 申請先 |
|---|---|---|
| 失業給付(雇用保険) | 退職前賃金の50〜80%を最長360日 | ハローワーク |
| 傷病手当金 | 病気・ケガによる退職の場合、給与の約67%を最長18ヶ月 | 健康保険組合 |
| 国民年金保険料の免除・猶予 | 収入に応じて保険料を免除または猶予 | 市区町村窓口 |
| 住民税の減額・猶予 | 収入が大幅に減った場合に申請可能 | 市区町村窓口 |
| 専門実践教育訓練給付金 | スクール受講費用の最大70%を給付 | ハローワーク |
| 求職者支援訓練(無料) | 無料でスキルを学べる公的訓練 | ハローワーク |
特に「専門実践教育訓練給付金」は見逃しがちですが非常にお得です。
条件を満たしていれば、Webデザイン・プログラミングなどのスクール費用の最大70%(年間最大56万円)が給付されます。
翌年の確定申告を忘れずに
年の途中で退職した場合(12月31日時点で無職の場合)、年末調整が行われないため、翌年2〜3月に確定申告が必要です。
確定申告をすることで、源泉徴収されすぎた税金が還付される場合があります(特に年収が少なかった年は還付額が大きくなることがあります)。
必要なもの:源泉徴収票・マイナンバー・各種控除証明書(医療費・生命保険など)
確定申告はe-Taxを使えばオンラインで完結できます。
国税庁のHPに「確定申告書等作成コーナー」があり、案内に沿って入力するだけで作成できます。
退職後の「気持ちの整理」も大切
手続きのことばかり解説しましたが、退職後のメンタルケアも非常に重要です。
会社を辞めた直後は「解放感」と「不安」が入り混じった複雑な感情になることが多いです。
「自分は正しい選択をしたのか」「次うまくいくだろうか」という焦りが出てくることもあります。
退職後の気持ちの変化、よくあるパターン
- 退職直後:解放感・安堵感
- 1〜2週間後:「次どうしよう」という焦り・不安
- 1ヶ月後:生活リズムの乱れ・社会から切り離された感覚
- 2〜3ヶ月後:行動を始めることで気持ちが安定してくる
このパターンは多くの退職者が経験します。
1〜2ヶ月は焦らずに過ごし、まず体と心を回復させることを最優先にしてください。
まとめ|退職後の手続きは「順番」が命
この記事のポイントをまとめます。
退職後にやること 優先順リスト
- 会社からの書類(離職票・源泉徴収票など)を受け取る
- 健康保険を切り替える(退職後14日以内)
- 国民年金に切り替える(退職後14日以内)
- ハローワークで失業給付の手続きをする(離職票が届いたらすぐ)
- 住民税の納付書を確認する
- 心身を回復させてから、次のキャリアを考える
- 翌年2〜3月に確定申告をする
「辞めた後のことが不安で辞められない」という方もいますが、手続きの流れを把握しておけば、退職後の不安は大幅に減ります。
まず辞めること、それから手続きを一つずつ進めることが大切です。
退職代行を使って辞めた場合も、退職後の手続きはすべて自分で行います。
不安な方はこちらも参考にしてください。


よくある質問(FAQ)
Q. 退職後、健康保険に入らないとどうなりますか?
A. 無保険状態になり、医療費が全額自己負担になります。また、保険料は未加入期間分も遡って請求されることがあります。退職翌日から手続きが必要です。必ず14日以内に切り替えてください。
Q. 失業給付はいつから受け取れますか?
A. ハローワークで手続きをした日から7日間の待機期間後に受給が始まります(自己都合退職の場合はさらに2ヶ月の給付制限があります)。離職票が届いたら早めに手続きに行きましょう。
Q. 退職後に転職活動をしながら失業給付を受け取れますか?
A. 受け取れます。失業給付は「就職する意思と能力があるが、就職できていない状態」の人が対象です。積極的に転職活動をしながら受給することが前提です。ただし、アルバイトをした日は申告が必要で、給付額が調整されます。
Q. 退職後にスキルアップのためにスクールに通いたいのですが、給付金は使えますか?
A. 条件を満たせば「専門実践教育訓練給付金」が使えます。雇用保険の加入期間が3年以上(初回は2年以上)あり、厚生労働大臣が指定したスクール・講座であることが条件です。ハローワークで事前申請が必要です。
Q. 退職後、確定申告をしないとどうなりますか?
A. 還付を受けられる場合は損をします。逆に追加納税が必要な場合は、申告しないと延滞税が発生することもあります。年の途中で退職した場合は、翌年2〜3月に必ず確定申告をしましょう。
