「入社してまだ1年も経っていないのに、もう辞めたい。でも、これって甘えなのかな…」
新卒で入社した会社を辞めたいと思ったとき、真っ先に頭をよぎるのが「甘え」という言葉ではないでしょうか。
「石の上にも三年」「最低3年は続けるべき」 こうした声は、親や先輩、ネットの掲示板など、あちこちから聞こえてきます。
でも、データを見ると、現実はまったく違います。
厚生労働省の調査(2025年発表)によると、新卒入社3年以内の離職率は約32%です。
つまり、3人に1人が3年以内に辞めているのです。
この記事では、新卒で「辞めたい」と感じている方に向けて、以下を徹底解説します。
- 新卒で辞めたいのは本当に「甘え」なのか?データで検証
- 3年以内に退職した人のリアルな体験談
- 「辞めるべき」か「続けるべき」かの判断基準7つ
- 新卒が退職するときの具体的な手順
- 辞めた後のキャリアの選択肢
「新卒で辞めるのは甘え」は本当?データで検証
3人に1人が3年以内に辞めている現実
厚生労働省が毎年発表している「新規学卒就職者の離職状況」によると、大卒の新卒者の約32%が入社3年以内に退職しています。
| 離職時期 | 割合(大卒) |
|---|---|
| 1年目 | 約12% |
| 2年目 | 約10% |
| 3年目 | 約10% |
| 3年以内合計 | 約32% |
この数字は、ここ10年以上ほぼ横ばいで推移しています。
つまり、新卒で辞めることは珍しいことでも、異常なことでもありません。
「3年は続けるべき」に根拠はない
「石の上にも三年」は、日本のビジネス慣習から生まれた言葉であり、科学的・統計的な根拠はありません。
実際、以下のようなケースでは、早期退職がむしろ正解です。
- パワハラ・モラハラが日常的にある
- 長時間労働(月80時間以上の残業など)で心身に支障が出ている
- 求人内容と実態が大きく異なる(配属先、業務内容、給与など)
- スキルがまったく身につかない環境にいる
我慢して3年続けた結果、メンタルを壊して長期離脱する方が、キャリアへのダメージは遥かに大きいのです。
第二新卒の市場価値は高い
「新卒で辞めたら不利になる」というのも誤解です。
入社1〜3年目で転職する「第二新卒」は、多くの企業で歓迎されています。
その理由は:
- ビジネスマナーの基礎が身についている
- まだ特定の企業文化に染まりきっていないため、柔軟性がある
- 若さ=ポテンシャルとして評価される
転職サイトでは「第二新卒歓迎」の求人が年々増加しており、早期退職が必ずしもキャリアの不利にはならないことがわかります。
3年以内に退職した人のリアルな体験談
実際に新卒で3年以内に退職した方のリアルな声を紹介します。
ケース1:入社8ヶ月で退職(23歳・男性・営業→IT企業)
「毎日飛び込み営業で、ノルマ未達だと全員の前で詰められる環境でした。3ヶ月で10kg痩せて、朝起きると涙が出るようになって。『このまま3年続けたら壊れる』と思って辞めました。転職活動では正直に話したら、むしろ共感してくれる面接官が多くて驚きました。今はIT企業で、自分のペースで働けています。」
結果: 年収は一時的に下がったが、2年後には前職を超えた。
ケース2:入社1年半で退職(24歳・女性・事務→Webデザイナー)
「事務職として入社しましたが、やりがいを感じられず、毎日が退屈でした。『甘え』だと思って我慢していたけど、友人がWebデザインの勉強を始めたのをきっかけに、私も挑戦してみようと思いました。退職してWebデザインスクールに通い、3ヶ月後にフリーランスとして初案件を受注。今は在宅で自由に働いています。」
結果: 退職→スキル習得→フリーランスという理想的なキャリアチェンジを実現。


ケース3:入社2年で退職(25歳・男性・SE→同業他社)
「残業が月100時間を超える月もあって、体力的に限界でした。でも先輩は『SEはみんなこうだから』と。退職を言い出せず、最終的に退職代行を使いました。同じSEとして転職しましたが、今の会社は残業月20時間以内。同じ職種でもこんなに違うんだと驚いています。」
結果: 同業界へ転職し、労働環境が劇的に改善。


「辞めるべき」か「続けるべき」か?7つの判断基準
「辞めたい」と思っても、すぐに行動するのは不安ですよね。
ここでは、辞めるべきか続けるべきかを判断するための7つの基準を紹介します。
🔴 辞めるべきサイン(該当するなら早期退職を検討)
① パワハラ・モラハラが日常的にある
暴言、人格否定、無視、過度な監視。これらは我慢すべきものではなく、違法行為です。
労働施策総合推進法(パワハラ防止法)により、企業にはパワハラ防止措置が義務付けられています。
それが機能していない職場は、改善の見込みが薄いと言えます。
② 心身に明らかな異変が出ている
- 朝起きられない、出勤前に吐き気がする
- 不眠が続いている
- 食欲がない、または過食
- 涙が勝手に出る
- 休日も仕事のことが頭から離れない
これらの症状がある場合、まず心療内科を受診してください。
「まだ大丈夫」と思っている段階でも、体は限界を訴えています。
③ 労働条件が求人内容と大きく異なる
「営業職で採用されたのに、実態は飛び込み営業のテレアポだった」
「月残業20時間と聞いていたのに、実際は80時間」
これは労働契約法違反に当たる可能性があります。
改善を求めても変わらない場合は、退職を検討する合理的な理由になります。
④ 成長環境が一切ない
「雑用ばかりで何のスキルも身につかない」「教育制度がまったくない」。
20代の貴重な時間をスキルが身につかない環境で過ごすことは、長期的なキャリアに大きなマイナスです。
🔵 続けてもいいサイン(退職は慎重に検討)
⑤ 「なんとなくつまらない」だけの場合
仕事が「つまらない」のは、まだ業務の全体像が見えていないだけの可能性もあります。
入社半年〜1年は「下積み期間」として、ルーチンワークが中心になるのは多くの職場で一般的です。
1年以上経っても状況が変わらない場合は、改めて判断しましょう。
⑥ 人間関係の問題が特定の人物だけの場合
特定の先輩や上司との相性が悪いだけなら、部署異動で解決するケースもあります。
人事部に相談してみる価値はあります。
⑦ 転職先のイメージが曖昧な場合
「今の会社が嫌だ」だけで、「次に何をしたいか」が全くない場合は、衝動的な退職になるリスクがあります。
まずは以下を試してみてください。
- 転職サイトに登録して、どんな求人があるか見てみる
- 転職エージェントに相談して、自分の市場価値を把握する
- スキルアップの勉強を始めてみる
新卒で退職を決意したときの具体的な手順
「辞める」と決めたら、以下の手順で進めましょう。
STEP 1:退職後の生活費を計算する
まず、最低3ヶ月分の生活費を確保できているか確認しましょう。
- 家賃
- 食費
- 光熱費
- 通信費
- 保険料(国民健康保険に切替が必要)
貯金が足りない場合は、在職中に転職活動を始めるのがおすすめです。
ブランクなく次の仕事に移れるので、金銭的なリスクを最小限にできます。
STEP 2:転職活動を始める(在職中に)
可能であれば、退職前に転職先を決めておくのが理想です。
- 転職サイトに登録して求人を探す
- 転職エージェントに登録して相談する(第二新卒向けのエージェントも多い)
- スキルを身につけてからキャリアチェンジする方法もある


STEP 3:退職の意思を伝える
退職の意思が固まったら、直属の上司に口頭で伝えるのが基本です。
退職の切り出し方(例)
「お忙しいところ恐れ入りますが、少しお時間をいただけますか。
一身上の都合により、○月○日をもって退職させていただきたいと考えております。」
どうしても言い出せない場合は、退職代行サービスを利用する方法もあります。


STEP 4:引き継ぎ・退職手続き
退職が決まったら、以下を進めます。
- 業務の引き継ぎ(引き継ぎ書の作成)
- 有給休暇の消化(残っている場合)
- 貸与物の返却(社員証、PC、制服など)
- 退職届の提出
STEP 5:退職後の手続き
退職後は以下の手続きが必要です。
- 健康保険:国民健康保険に加入 or 任意継続
- 年金:国民年金に切替
- 失業保険:ハローワークで手続き(自己都合退職の場合、給付まで約2ヶ月の待機期間あり)
- 確定申告:年内に再就職しない場合
辞めた後のキャリアの選択肢
新卒で退職した後のキャリアは、大きく分けて3つあります。
選択肢①:同業種への転職
同じ業界・職種で、より良い労働環境の会社に転職するパターンです。
- メリット: 経験を活かせる、年収が下がりにくい
- デメリット: 同じ業界の問題が繰り返される可能性
- 向いている人: 仕事内容は好きだが、会社の環境が合わなかった人
選択肢②:異業種への転職(未経験転職)
まったく違う業界・職種にキャリアチェンジするパターンです。
- メリット: 新しいスタートが切れる、自分に合った仕事に出会える可能性
- デメリット: 年収が一時的に下がることがある
- 向いている人: 今の仕事自体にやりがいを感じていない人
第二新卒であれば、ポテンシャル採用で未経験でも採用してくれる企業は多くあります。
選択肢③:スキルを身につけてからキャリアチェンジ
退職後(または在職中)にスキルを身につけてから、新しいキャリアに進むパターンです。
最近では、Webデザインやプログラミングのスクールで3〜6ヶ月学んでから、IT・Web業界に転職する人が増えています。
- メリット: スキルを武器に転職できる、手に職がつく
- デメリット: 学習期間と費用がかかる
- 向いている人: 手に職をつけたい、フリーランスにも興味がある人
特にWebデザインがおすすめな理由
- 未経験からでも3〜6ヶ月で基礎スキルが身につく
- リモートワーク・フリーランスなど、働き方の自由度が高い
- IT業界は人材不足で、需要が安定している
- リスキリング支援制度で受講料の補助を受けられるスクールもある


退職代行という選択肢
新卒で退職を切り出すのは、中途以上にハードルが高いと感じる人が多いです。
「お世話になった先輩に申し訳ない」「まだ戦力になれていないのに」。そんな気持ちが、退職をさらに言い出しにくくさせます。
そんなときは、退職代行サービスを利用するのも一つの方法です。


退職代行を使えば、上司と一切話すことなく退職が完了します。
新卒の利用者も年々増加しており、珍しいことではありません。
| 項目 | 退職代行Jobs | ガイア法律事務所 | 退職代行 即ヤメ |
|---|---|---|---|
| おすすめ度 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
| 運営元 | 弁護士監修+労働組合連携 | 弁護士法人 | 労働組合 |
| 料金 | 27,000円 | 25,300円〜 | 20,000円 |
| 特徴 | 安心感×コスパのバランス◎ | 法的トラブルに最強 | 費用0円でスタート可能 |


まとめ:「辞めたい」は甘えじゃない。自分の人生を選ぶ勇気を
この記事のポイントをまとめます。
この記事のまとめ
- 新卒3年以内の離職率は約32%——3人に1人が辞めている
- 「3年は続けるべき」に科学的根拠はない
- 第二新卒の市場価値は高い。早期退職=不利ではない
- 辞めるべきサイン:パワハラ、心身の異変、労働条件の相違、成長環境ゼロ
- 退職の手順:生活費確保→転職活動→意思伝達→引き継ぎ→退職後手続き
- 辞めた後の選択肢:同業転職、異業種転職、スキル習得→キャリアチェンジ
- 言い出せないなら退職代行も選択肢
「辞めたい」と感じること自体は、まったく甘えではありません。
それは、自分の人生をより良くしたいという健全なサインです。
大切なのは、「辞めたい」気持ちを放置せず、具体的な行動に移すこと。
この記事で紹介した判断基準と手順を参考に、あなたにとって最善の一歩を踏み出してください。
あなたの人生は、あなたが選んでいい。
よくある質問(FAQ)
Q. 新卒1年目で辞めても転職できますか?
できます。 第二新卒枠は多くの企業で設けられており、入社1年目の退職でも転職は十分に可能です。
むしろ、若さとポテンシャルを評価してくれる企業は多いです。
ただし、「なぜ辞めたのか」「次に何をしたいか」を明確に説明できるように準備しましょう。
Q. 新卒で辞めたら失業保険はもらえますか?
雇用保険に12ヶ月以上加入していればもらえます。
自己都合退職の場合、ハローワークで手続きをしてから約2ヶ月の待機期間があります。
入社1年未満の場合は受給資格がないため、在職中に転職先を見つけるか、貯金で生活費を確保する必要があります。
Q. 親に反対されたらどうすればいいですか?
親世代は「終身雇用」が当たり前の時代を生きてきたため、早期退職に対して否定的な反応をすることが多いです。
しかし、あなたの人生はあなたのものです。
感情的にならず、「なぜ辞めたいのか」「辞めた後どうするのか」を具体的に説明しましょう。
次のキャリアプランが明確であれば、理解してもらえるケースがほとんどです。
Q. 退職理由は面接でどう答えればいいですか?
「前職の悪口」にならないように注意しつつ、正直に答えるのがベストです。
例:「前職では成長の機会が限られていたため、よりスキルを伸ばせる環境を求めて転職を決意しました」
面接官は「退職理由」よりも「この人が自社で活躍できるか」に関心があるため、前向きな動機を中心に話しましょう。
Q. 新卒で辞めたら「経歴に傷がつく」って本当ですか?
短期離職が即座にマイナスになるとは限りません。
重要なのは「なぜ辞めたか」と「その後どう行動したか」です。
短期間でも学んだことや、退職後の成長をアピールできれば、むしろプラスの印象を与えることも可能です。
ただし、短期離職が2回、3回と続くと不利になる可能性はあるので注意しましょう。
Q. スキルも資格もないけど、異業種に転職できますか?
可能です。 特に第二新卒であれば、スキルや経験よりも「ポテンシャル」「意欲」「人柄」で採用する企業が多いです。
また、退職後にWebデザインやプログラミングなどのスキルを身につけてから転職すれば、より選択肢が広がります。




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